| <メッセージ> |
| ●騒がしいわたしの心 |
| 「62:2 わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。」 |
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| この言葉を聞いてハッとしました、わたしの心は何と騒がしいことか。 |
| あれこれと考えていました。 |
| どうしたものかと、思い巡らしていました。 |
| 心が不安で波立っています。 |
| 恐くて恐くてたまりません。 |
| 一時も静まることのないわたしの心。 |
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| 「62:2 わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。神にわたしの救いはある。 |
| 62:3 神こそ、わたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは決して動揺し |
| ない。」 |
| 沈黙すると、神様の声が聞こえてくるのです。 |
| 沈黙した時、神様の慈しみを感じることができるのです。 |
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| ●動揺する詩人 |
| 誰もが心を騒がせます。 |
| 誰もが動揺します。 |
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| この詩編の詩人も心を騒がせていたのでした。 |
| 動揺していました。 |
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| 仲間だった、親しい友達だと思っていた人達が彼に襲いかかってきたのです。 |
| 彼を亡き者にしようとして一団となって押しよせて来たのでした。 |
| 倒されて、それでも身を起こすと、また倒そうと謀るのでした。 |
| 彼らはうわべは親しげに振る舞っています。 |
| でも腹の底では彼のことを呪っているのです。 |
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| いつまでこんなことが続くのか。 |
| 耐えがたいです。 |
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| 動揺し騒ぐ心に彼は言い聞かせます。 |
| 「62:6 わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。」 |
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| ●心を注ぎ出す |
| けれど、騒ぐ心をどうして自分で静めることが出来るでしょうか。 |
| 自分ではどうしようもないのです。 |
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| 彼は神様の前に心を注ぎ出します。 |
| 波打つ気持をそのままに神様に訴えました。 |
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| すると心が静まってきたのです。 |
| 主が彼の心を静めてくださいました。 |
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| 彼は神様に、神様だけに希望をおきます。 |
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| ●神様に向かう |
| 今まで人に向かっていたのでした。 |
| でも、 |
| 「62:10 人の子らは空しいもの。人の子らは欺くもの。共に秤にかけても、 |
| 息よりも軽い。」 |
| と分かりました。 |
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| 人が作り上げた世は暴力に依存する世です。 |
| 搾取を誇る世です。 |
| 力が力を生む世なのです。 |
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| 彼もこれまでこういうものに心を奪われていたのでした。 |
| それで心は騒ぎ動揺し続けていたのです。 |
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| 神様に向かうことを忘れていた、彼は騒ぎ動揺する心を脇に置いて、ただ |
| 神様に向かいました。 |
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| 沈黙して神様に向かった時、彼は気付きました。 |
| 「62:8 わたしの救いと栄えは神にかかっている。力と頼み、避けどころと |
| する岩は神のもとにある。」 |
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| ●言い切れる |
| それでも、色々な事が起こってきます。 |
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| そのたびに、彼は動揺し、心を騒がせました。 |
| そのたびに、彼は自分に言いきかせます。 |
| 「62:6 わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。神にのみ、わたしは希 |
| 望をおいている。 |
| 62:7 神はわたしの岩、わたしの救い、砦の塔。」 |
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| その繰り返しののちに、彼は言い切れるようになりました。 |
| 「62:2 わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。神にわたしの救いはある。 |
| 62:3 神こそ、わたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは決して動揺しな |
| い。」 |
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| 「62:12 ひとつのことを神は語り、ふたつのことをわたしは聞いた、力は神 |
| のものであり |
| 62:13 慈しみは、わたしの主よ、あなたのものである、と」 |
| とあります。 |
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| 彼は神様の言葉をしっかりと受け取りました。 |
| 力と慈しみは神様のものなのです。 |
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| ●インマヌエル |
| 誰もが心を騒がせます。 |
| 誰もが動揺します。 |
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| 紀元前700年代中頃のことです。 |
| ユダの民と王の心は、森の木々が風に揺れ動くように動揺していました。 |
| アラムがエフライムと同盟を組んで攻撃を仕掛けようとしていたからです。 |
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| 預言者イザヤは主の言葉を王に告げます。 |
| 「落ち着いて、静かにしていなさい。恐れることはない。」 |
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| 主は更に王に言われました。 |
| 「主なるあなたの神に、しるしを求めよ。深く陰府の方に、あるいは高く天 |
| の方に。」 |
| しかし、王は言いました。 |
| 「わたしは求めない。主を試すようなことはしない。」 |
| この言葉は信仰的に聞こえます。 |
| けれどもそうではないのです。 |
| 主が「しるしを求めよ」と言っておられるのに求めないことは主に逆らうこ |
| とです。 |
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| イザヤは言いました。 |
| 「ダビデの家よ聞け。あなたたちは人間に、もどかしい思いをさせるだけでは |
| 足りず、わたしの神にも、もどかしい思いをさせるのか。 |
| それゆえ、わたしの主が御自ら、あなたたちにしるしを与えられる。見よ、 |
| おとめが身ごもって、男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。」 |
| インマヌエルとは「神がわれらと共におられる」という意味です。 |
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| 森の木々が風に揺れ動くように動揺しているのに主なる神様に聞き従わない |
| 民と王に、主自らがインマヌエルを約束されたのでした。 |
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| ●ヨセフ |
| 誰もが心を騒がせます。 |
| 誰もが動揺します。 |
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| ヨセフの心は騒いでいました。 |
| 婚約していたマリアが身ごもったのです。 |
| 自分の子でないことは、自分のことですから明かです。 |
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| マリアは澄んだ目で、聖霊によって身ごもったと言います。 |
| そんなことあり得ないと思う、マリアを信じたい気持と信じられない気持が |
| 心の中で争います。 |
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| 人々の目も気になります。 |
| 人々はマリアが姦淫の罪を犯したと言って石で打ち殺すかもしれません。 |
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| ヨセフは動揺しました。 |
| ああでもないこうでもないと考えても、どうしていいか分かりません。 |
| 床についても眠ることが出来ません。 |
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| うとうとした時に主の言葉がヨセフに告げられました。 |
| 「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖 |
| 霊によって宿ったのである。 |
| マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民 |
| を罪から救うからである。」 |
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| このすべてのことが起こったのは、主が預言者イザヤを通して言われていた |
| ことが実現するためでした。 |
| 「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」 |
| と約束されていました。 |
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| 主の言葉によって、ヨセフの心は静まりました。 |
| ヨセフは主が命じられたとおりマリアを妻に迎え入れいました。 |
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| イエス様が誕生されました。 |
| 神様の力と慈しみが世に現れたのです。 |
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| イエス様はインマヌエル、いつでもどんな時でも、私達と共にいてくださる |
| お方です。 |
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| ●私達 |
| 私達も心を騒がせます。 |
| 私達も動揺します。 |
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| 突然起こった出来事に動揺します。 |
| 出口の見えない状況の中で苦しみもだえます。 |
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| その時、詩編の言葉が聞こえて来ます。 |
| 「62:9 民よ、どのような時にも神に信頼し、御前に心を注ぎ出せ。神はわ |
| たしたちの避けどころ。」 |
| どのような時も神様に信頼して、今の自分の気持ちを神様の前に注ぎ出しな |
| さい、というのです。 |
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| 恐れ、不安、行き詰まり、疑い、迷い、・・・そのままに神様に申し上げるのです。 |
| こういうことは神様に言ってはならないと、きれい事、立派なことを言う必要は |
| ありません。 |
| 神様の前に自分を隠すことは神様を欺くことです。 |
| 神様の御前にありのままの自分を投げ出し心を注ぎ出すのです。 |
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| ●どのような時も |
| 「どのような時にも」です。 |
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| 私達の多くの者は年をとりました。 |
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| 若い時は、自分が何とかする道を神様に祈り求めました。 |
| その祈りに答えて神様は道を示してくださいました。 |
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| でも年をとると、自分で何とかすることが出来ないことが増えていきます。 |
| 死が身近なものになりました。 |
| 、 |
| けれどその時もイエス様は共にいてくださるのです。 |
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| 神様にゆだねることが増えました。 |
| 神様に信頼する気持ちが強くなりました。 |
| 心の波が収まってきます。 |
| 穏やかな心で一日一日を生きさせてくださるのです。 |
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| ●クリスマス |
| クリスマスを迎えようとしています。 |
| この時、沈黙して神様に向かいましょう。 |
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| 心騒ぐことがたくさんあります。 |
| 不安や恐れが襲ってきます。 |
| その心を主の前に注ぎ出しましょう。 |
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| イエス・キリストは人となって私達のところに来てくださいました。 |
| 十字架に死なれたイエス様は復活されました。 |
| 死の谷を行く時もイエス様が一緒にいてくださいます。 |
| 死からいのちへと導いてくださいます。 |
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| ●結語 |
| インマヌエルの主イエス様がおられます。 |
| どのような時も私達と共にいてくださいます。 |
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| わたしの救い、わたしの希望はイエス・キリストにあります。 |
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